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群馬県歯科医師会

群馬県歯科医師会に
おける多職種連携への取り組み

時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
平素より群馬県歯科医師会に対しまして、格別なるご配慮を賜り厚く御礼申し上げます。

さて、群馬県歯科医師会では、平成27年度より年2回、主に全国の先進的医科歯科連携事業の講習会を、また、平成29年度からは、歯科と介護の連携の為に、口腔ケアワーカー講習会として介護事業所勤務の方を中心に口腔ケアの実践の講習会を実施しました。
そして、令和元年からは、群馬県介護支援専門員協会と連携して、在宅および施設での口腔機能向上への取り組みの為、介護支援専門員協会理事3名と本会地域保健委員会、および県行政とで、定期的会議と年1回の共催講習会実施を行っています。
また、群馬県健康長寿社会づくり推進課と協力して、県内7郡市区歯科医師会に在宅歯科医療連携室を設置させて頂きました。

■ 現状の問題点
国の経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)においても、年々、歯科分野の記載項目が増え、その重要性が認知されてきていますが、まだまだ、現場に置いての医科歯科連携も程遠く、さらに介護現場においては、施設ではその連携が実施されてきていますが、在宅においては、その潜在的ニーズも見出されずにいるのが現状です。

■ 今後の課題
各専門職種との顔の見える連携をさらに進める状況ではありますが、いずれにしましても現場は各事業所単位ですのでコロナ禍において、施設や在宅への訪問診療は、現状でも受け入れが厳しい状況が続いています。

今後、ウィズコロナ時代において、どのように専門的口腔ケア実施、口腔機能維持の為の活動を実施していくか、他の専門職種の方々と知恵を絞って連携していきたいと考えています。

群馬県歯科医師会常務理事 佐野公永

介護・歯科連携の必要性の提言と
その連携方法の実践経過報告

平成30年4月の医療・介護保険同時改定において、介護支援専門員の事業内容に新たに「口腔の状態を把握し、歯科医師への報告義務」が明記されました。
これを受けて、群馬県歯科医師会では、在宅療養者の口腔環境の把握と歯科医療への連携を促進し、口腔機能の維持・回復・向上につながるように、「介護関係職種のための口腔機能管理研修会」の開催を決定致しました。
この研修会は、群馬県介護支援専門員協会との共催の形式をとり、事前の企画会議にて、互いの職種における課題や、口腔に対する知識の評価等について情報交換し、そこで課題となった内容を研修会において講演、報告するよう努めています。現在、3回目を迎えた今年度の開催に向けて、準備をすすめています。

これまでの研修会事後アンケートでは、
①ケアマネとして高齢者支援をしていく中で、口腔ケアの大切さ、必要性を学ぶことができた。
②ケアマネにとって、口腔機能について、多職種連携はあまり行っていなかった。連携の大切さ、相談できる場所があることが知れた。
③連携を実践した事例だったので、具体的な支援の方法がわかって良かった。OHAT のアセスメント方法も、ケアマネにとってはとても必要な情報だと思う。完全に出来なくても、見方がわかれば、歯科に繋げることが出来る。
と評価を頂いておりますが、正直、安定的で確実な連携が出来ているわけではありません。

摂食嚥下、口腔機能低下症など具体的な症例の提示、介護の現場からの声が歯科医療につながるようなテーマや研修内容・手法等、積み重ねの試行が必要とされていると感じています。

支援のネットワークがひろがり、相互理解を深めてもらえるよう、努めていきたいと考えています。

群馬県歯科医師会常任理事 佐野公永
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