県民の方や関係職種の方へ役立つ情報をご提供します

お知らせ
ブログ
事務局
お問合せ

群馬県老人福祉施設協議会

健全な社会を創り上げるために

SNSが主流となる中で「コミュニケーション」の在りようにも大きな変化がもたらされ、それについていけない人々が取り残されてしまったことは紛れもない事実です。
さらに、新型コロナウイルス感染症の拡大は、我々の生活に大きな変化をもたらしました。
当たり前だった人と人とが接する機会を奪われ、それらを糧として生活されていた方々のダメージは計り知れないものがあったと容易に推察できます。
そう簡単に以前のような生活が完全に戻るとは到底思えません。
また、複雑化する社会背景により格差社会が生まれ、世間から隔離された人、または世間に対してすべてを閉ざしてしまった人が多く存在する今、一見何もなく普通のように思われても心に闇を抱えている人が後を絶ちません。
ましてや、いつ誰でもそのような状況に陥ってしまう可能性さえ否定できないと思えるのです。
今までは、それぞれの団体が専門的な知識とスキルを駆使し、その時々で対処すれば解決が可能でした。
餅屋は餅屋という言葉があるように、その職種に任せておけば何とかなりましたが、現代における心の闇の問題や課題は、複雑で色々な事象が絡み合っていることもあり、一部の専門的な知識とスキルでは到底解決できない印象があります。
今、餅屋は総合スーパーでなくてはならないのです。
例えば、ヤングケアラーの問題についてもしかり。
子どもたちの環境の問題もさることながら、その背景にある介護サービスや家族間の問題など多種方面にわたる専門的な介入が必要となり、そのためには縦割りではなく横の繋がりと機敏性、それぞれの即効性が求められます。
これからの社会を健全に創り上げていく、人々の生活を様々な視点で支えていくためには、医療介護の連携をはじめ、数多くの諸団体が密に関係性を深めていくことが、これからの地域社会にとって必要なことであると強く思います。
だからこそ、門戸を広げ、垣根をなくし、敷居を低くすること。
それぞれの各団体にワンストップ窓口を設け、総合スーパーの各専門売場のようなイメージで、それぞれが共同して複雑化する問題や課題に対処すること。
そして、それらが社会全体に幅広く認知され、いつでもどこでも24時間365日切れ目なく存在し続けることです。
「だれか、助けて」と声に出せる、出せないに関わらず、すべてのSOSを各団体が拾い上げ、既存のサービスにただ割り当てるのではなく、そこにサービスが存在しなくても共同して新しいものを生み出し、臨機応変に柔軟に形を変えつつ対応していく。
これからもそれぞれの繋がりを強固にするために、具体的な取り組みを一つでも実践しなければと思っています。

群馬県老人福祉施設協議会
後閑善之


知ってもらおう老施協

群馬県老人福祉施設協議会は、群馬県社会福祉協議会高齢福祉部会に所属する任意団体として、平成6年4月1日に県下78の老人福祉施設を会員として設立されました。
平成13年には群馬県老人デイサービスセンター連絡協議会と一元化され、行政の特養  増床計画とも相まって、会員数は年々急速な伸びを見せていきました。
そんな中で本年、令和4年6月1日からは一般社団法人 群馬県老人福祉施設協議会(以下「老施協」という。)として新たなスタートを切ることとなりました。

施設種別 会員数
介護老人福祉施設(特養) 175
養護老人ホーム 17
ケアハウス 57
軽費老人ホーム 3
通所介護(老人デイサービス) 172

計424の施設を会員とする老施協は、次の6本柱を中心に事業を展開しています。

  1. 地域包括ケアシステム:老人福祉施設が地域の中核施設となるよう目指します
  2. 人材確保:会員施設のより一層の人材確保を進めます
  3. 制度政策提言:介護現場のニーズに即した改善に取り組みます
  4. 地域貢献:社会福祉法人・施設としての役割を果たします
  5. 会の運営:会員施設が信頼できる組織づくりを目指します
  6. 災害:感染症や災害に備え対応を強化します

特に地域包括ケアシステムにおいては、基盤サービスの強化のために次のことを実践しています。

  1. 専門性(認知症・看取り等)の向上
  2. 介護と医療の連携の推進
  3. 各種別施設の役割の明確化
  4. 生活支援と介護情報の発信

このように現在では、単に会員施設・事業所のみならず行政・医療機関をはじめ地域の各種団体や民間企業等とのより一層の関係性の強化が求められています。
そのほか老施協では、介護人材の不足が深刻化する中で、「知ってもらおう介護の仕事」と称して中学生を対象とした啓発活動を行っています。
施設の近隣の中学校を訪問し、仕事の解説や高齢者疑似体験、職員の経験談等により生徒の介護に対する意識づけを行うことを目的としています。
コロナ禍で訪問の機会も減ってしまいましたが、未来の介護の担い手の発掘のため全中学校での開催を目指しています。

一般社団法人 群馬県老人福祉施設協議会
副会長 木我勝
PAGE TOP