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群馬県精神保健福祉士会

地域共生社会の実現に向けて

時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
平素より群馬県精神保健福祉士会の活動に対し、格別なるご配慮を賜り厚く御礼申し上げます。
また、多職種連携推進協議会の一員として参加させておりますことに併せて感謝申し上げます。

当会は、1993年に群馬精神医学ソーシャルワーク研究会として発足して以来、精神保健福祉の専門職として資質と社会的地位の向上を目指すとともに、会員相互の連携と協力を図り、群馬県における精神保健福祉の発展に寄与することを目的として活動を行って参りました。
昨年度は、「第57回公益社団法人日本精神保健福祉士協会全国大会・第21回日本精神保健福祉士学術集会」を開催させていただきました。
大会開催に向けた運営準備を進めていく中で、現在の精神保健福祉士の活動は、県内の様々な諸団体の方々による地域作りの上に成り立っているということを改めて実感することとなりました。

さて、少し地域社会の課題に触れたいと思います。
2022年(令和4年)の国内自殺者数は21,881人で、女性は3年連続増加、年代別では50歳代が最も大きく増加し有職者の自殺も増加しています。
小中高生の自殺者数は514人で、1980年に統計を開始してから初めて500人を超え、過去最多となりました。
また、少子化が諸外国に類をみないペースで進展し、人口減少、家族機能、地域コミュニティの衰退が加速する中、いじめ、虐待、あらゆる形態の差別、人権侵害、頻発する災害、貧困の拡大と世代間連鎖、社会保障制度の劣化などが様々なメンタルヘルスの問題に直結し、社会的弱者は更なる苦境に立たされています。

このような中、地方自治体による「精神障害者にも対応した地域包括ケアシステム」の構築を目指す取り組みや、約40年ぶりに高等学校の授業で「精神疾患」が取り上げられるなど、偏見や差別の解消に向けた取り組みも始まっています。精神保健福祉士は、精神科医療や障害者福祉分野をはじめ、学校教育、司法、産業、災害など多様な領域に活動の場が拡大し、メンタルヘルス課題への対応から精神障害者の社会的復権まで、当初想定されていたよりも幅広い機能の発揮が期待され、役割を与えられるようになりました。

引き続き、皆さまと共に地域共生社会の実現に向けて新しい時代の社会福祉のあり方を模索しつつ、新たな時代のニーズに応えられるようなソーシャルワークの実践に力を尽くしていく所存です。
今後も群馬県精神保健福祉士会の活動に皆様の御協力をお願い申し上げます。

群馬県精神保健福祉士会
会長 林次郎

県民の心の健康づくりや精神障害者の福祉の向上を目指して

時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
平素より群馬県精神保健福祉士会に対しまして、格別なるご配慮を賜り厚く御礼申し上げます。

さて、当会では、本年9月2~3日、Gメッセ群馬において第57回公益社団法人日本精神保健福祉士協会全国大会・第21回日本精神保健福祉士学会学術集会を実施しました。おかげさまで来場者・WEB参加含め800名を超えるご参加をいただくことができました。
本大会の開催にあたりまして 皆様からの多大なるご支援とご協力を賜り心よりお礼を申し上げます。本大会の準備を進めていく中で、現在の精神保健福祉士の活動は、県内の様々な諸団体の皆様方との地域作りの上に成り立っているということを実感いたしました。

現在、長期化する新型コロナウィルス感染症に関連した解雇や雇い止め、虐待、DV事例の急増、あらゆる形態の差別、人権侵害、頻発する災害、貧困の拡大と世代間連鎖、社会保障制度の劣化など、それらが様々なメンタルヘルスの問題に直結し、社会的弱者は更なる苦境に立たされています。
2017年に精神疾患で医療機関を受診した患者数は420万人にのぼり、近年増加が続いております。
今日の日本社会におけるメンタルヘルスの課題は、重要な社会課題となっている一方で、精神疾患に対する世間一般の理解度は未だ低いままであり、多くの人が精神疾患、精神障害者に対してネガティブに捉え、その偏見は根深いものがあります。

また、日本は先進国の中でも自殺者数が多く、2021年の自殺者の総数は21,081人にのぼり11年ぶりに前年を上回りました。中でも女性の自殺者は、935人増の7,026人と大幅に増加し、小中高生の自殺者数は499人で、統計のある1980年以来、最多でした。
県内の自殺死亡率(人口10万人当たりの自殺者数)も、全国平均を上回る状況が続いています。

このような中、約40年ぶりに新学習指導要領が改定され、高校の授業で「精神疾患」が取り上げられるなど、偏見や差別の解消に向けた取り組みも始まっています。
精神障害者やメンタルヘルスに課題がある人が、地域の一員として安心して自分らしい暮らしができるよう、医療、障害福祉・介護、住まい、社会参加(就労)、地域の助け合いが包括的に確保された「精神障害にも対応した地域包括ケアシステム」の構築を目指す取り組みが始まり、精神保健福祉士も地域作りの一翼を担う役割をしっかり発揮できるように更なるソーシャルワーク実践の質の向上を図り、様々な諸団体の皆様との連携・協働を含めた次世代の地域作りを志向し、各種事業を一層推進して参りたいと考えます。
群馬県医師会の先生方や多職種の皆様には、今後も変わらぬご指導ご鞭撻のほど宜しくお願い致します。

群馬県精神保健福祉士会
会長 林次郎
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